正社員ではない派遣社員にも利用できるお金の借り方
正社員や公務員でもない派遣社員という属性だと、金融機関でのお金の借り方に制限があるのではないかと考える人もいるでしょう。「派遣社員でもお金が借りれるの?」という疑問も当然ありますよね。結論から言えば、派遣社員や派遣バイトでもカードローンやキャッシングの利用は可能です。
確かに正社員や公務員は、派遣やアルバイトという属性と比較して審査に通りやすいと言えます。派遣が3ヶ月だけなどの有期雇用であるのに対して、正社員や公務員は無期雇用であり、仕事をすぐ辞めることがないからです。
住宅ローンやマイカーローンなどの高額融資だと、審査の際には職種や雇用形態が大きく影響してきます。対して、カードローンやキャッシングなどの少額融資であれば、派遣社員でも以下のような条件を満たすことで審査に有利となるかも知れません。
派遣社員がカードローンやキャッシングの審査で有利になる条件
- 20歳以上で安定した収入がある
- 勤続年数が1年以上(最低でも6ヶ月以上)
- 他社借り入れがない
- 個人信用情報機関に事故情報がない(ブラックリスト入りしていない)
20歳以上で安定した収入がある
どの金融機関であっても、申し込みの条件として「安定した収入」が必ず公式サイトに記載されています。例えば、メガバンクの三菱UFJ銀行、大手消費者金融のアイフル、中堅消費者金融のスルガ銀行グループ・ダイレクトワンの貸付対象者の条件で同様に表記されているのが、「20歳以上で安定した収入があること」です。
三菱UFJ銀行カードローン「バンクイック」の利用対象となる条件
- 年齢が満20歳以上65歳未満の国内に居住する個人のお客さまで、保証会社(アコム梶jの保証を受けられるお客さま。
- 原則安定した収入があるお客さま。※ 外国人のお客さまは永住許可を受けている方が対象となります
アイフル「キャッシングローン」の利用対象となる条件
- 満20歳以上の定期的な収入と返済能力を有する方で、当社基準を満たす方※ なお、お取引中に満70歳になられた時点で新たなご融資を停止させていただきます。
スルガ銀行グループ・ダイレクトワン「カードローン・ダイレクトワン」の利用対象となる条件
- 20歳〜69歳までの、安定した収入のある方※主婦・パート・学生・アルバイトの方でも、安定した収入があればお申込みいただけます。
金融会社としても規模の大きさは違っても、利用対象となる条件は一律で20歳以上の安定収入のある人となっているのです。派遣社員や派遣バイトであっても正社員と同じ条件で融資を受けることができるため、毎月一定の収入があり返済能力があるということがキャッシングの大前提となるのです。
勤続年数が1年以上ある
ほとんどのカードローンやキャッシングの利用条件には特に記載がないものの、勤続年数の長さは審査では重要な判断材料となっています。正社員や公務員がキャッシング審査で有利になる理由の1つには、勤続年数が長いということもあるのです。
派遣社員であっても1年以上の勤続年数があれば、審査で有利になると言えるでしょう。1年以上も経過していないという場合には、最低でも6ヶ月の勤続年数は欲しいところです。
勤続年数が長い場合には、ある程度の収入を得ているということだけでなく、簡単に仕事を辞めることはないだろうと判断されます。派遣会社から別の仕事を紹介され派遣先が変わっていても、同じ派遣会社を利用していれば勤続年数としてカウントすることができるのです。
他社借り入れがない
カードローンやキャッシング商品を提供している金融機関が最も気になるのは、融資した利用者がきちんと返済してくれるかということです。毎月安定した収入を得ていることはもちろんですが、他社借り入れの件数や金額が多ければ返済に回す資金が不足するだろうと判断します。
他社借り入れはなるべくならば0件・0円であるのに越したことはありませんが、多くても2.3件程度が審査通過のリミットとも言われているのです(参考:カードローンの学び舎「カードローン審査で「他社借入件数」は超大事!セーフとアウトの基準を教えます!」)。お金の借り方として金融機関からのキャッシングを希望するのであれば、派遣社員や正社員などの属性に関わらず、他社借り入れの件数を減らしておく必要があります。
他社借り入れの件数や金額の嘘はすぐにバレる
カードローンなどの申し込みをする際に申告する他社借り入れの件数や合計金額ですが、あまりにも多いと審査が通らないと考えて嘘の数字を申告してしまう人もいます。申し込みを受けた金融機関では、指定の個人信用情報機関に信用情報の照会を行っているのです。
信用情報には過去の申込状況なども登録されているため、他社借り入れの状況もすぐにバレることになります。嘘をついていることが分れば、金融会社からの信用を失い、当然ですが審査に落ちる確率も高くなるでしょう。他社借り入れが多い場合には、嘘をつくよりも件数を減らすなどの対策が先決となります。
個人信用情報機関に事故情報がない(ブラックリスト入りしていない)
中堅消費者金融では、現在の返済能力を重要視してもらえるお金の借り方も可能なようですが(参考:カードローンLABO「ブラックでも借りれる街金:最も審査が甘い&即日融資・おまとめ対応の会社を紹介」)、大手のキャッシングサービスでは個人信用情報機関に事故情報があることをとても嫌います。派遣社員だけでなく公務員・正規雇用の社員であっても同じです。
日本には主に3つの個人信用情報機関があり、銀行と消費者金融とでは指定の個人信用情報機関が異なっています。
3つの個人信用情報機関と主な会員
- JICC(株式会社日本信用情報機構):主な会員は消費者金融と信販会社
- CIC(シー・アイ・シー):主な会員はクレジットカード会社と信販会社
- JBA(一般社団法人全国銀行協会 全国銀行個人信用情報センター):主な会員は銀行と銀行系カード会社
いずれかの個人信用情報機関に以下のような登録があれば、派遣社員だけでなくどんな人でも、知名度の高い金融機関からの借り方は無理と思っておいた方が良いでしょう。
- 5年以内に自己破産・個人再生などの債務整理をした(銀行の場合は10年以内)
- 3か月以上の返済の滞納
- 6ヶ月以内に一度に3〜4社以上の申し込みをした
上記のようなことがある場合には、ブラックリスト入りしている可能性が高いです。ブラックになると高い確率で審査に落ちてしまうでしょう。大手のサービスからの借り方を希望する場合には、以下の期間を開けて申込みすることをおすすめします。一定期間が経過すればブラック情報は自動的に消えることになっています。
個人信用情報機関でブラック情報が消えるまでの期間
- 債務整理:5年間(債務整理した借金が銀行からの借入れの場合は約10年間)
- 返済の長期滞納:は5年間
- 多重申込:6ヶ月
大手では無理でも街金であれば、ブラックでも利用できる可能性はあるようです。どうしてもカードローンやキャッシングからの借り方しか選択肢がないという場合には、口コミで評判の中堅消費者金融に申し込みしてみると良いでしょう。
派遣のキャッシングで注意したい在籍確認
銀行、消費者金融、クレジットカードなどからのお金の借り方で最も注意したいのが在籍確認です。キャッシングの申し込みでは、勤務先の名前や電話番号などを申告しますが、本当に申告した通りの職場で勤務しているのか電話連絡により確認されることになります。
在籍確認により勤務先の確認をすることは、金融機関にとって本人の返済能力を知る最も大事な手続きなのです。銀行以外では担当者の個人名で在籍確認の電話がかかって来ますので、本当に申告通りの職場で働いていることが分れば、在籍確認はその時点で終了となります。
手続き自体はとても簡単ですし、本人が電話を取れなくても「ただ今席を外しています。」などの返答を同僚にしてもらえれば済むことです。ただし、在籍確認の電話は派遣先ではなく、派遣会社の方にかけてもらう必要があります。派遣先ではあなたの名前や顔が把握されていない可能性もあるからです。
派遣会社であれば、当然のことながらあなたの名前が登録されているため、金融機関からの在籍確認にも対応可能となるでしょう。申し込みの際には派遣会社の名前と電話番号を申告するよう注意が必要です。
職場バレは絶対に嫌!在籍確認をスムーズにクリアする方法
派遣会社に在籍確認の電話が来ると、「本人の携帯電話でなくて会社に電話が来るのはおかしい」と思われてしまうかも知れません。在籍確認のついての知識がある人ならば、「もしかして借金しているのかな?」と職場バレしてしまう可能性もあるでしょう。
大きな派遣会社だと多くの人が登録しているため、在籍確認がスムーズに進まないこともあるようです。派遣会社での在籍確認が取れないと、キャッシングでのお金の借り方も利用できなくなってしまいます。
事前に、派遣会社の担当の人に「クレジットカードの在籍確認で自分宛てに電話が来るかも知れません。」と伝えておけば、手続きがスムーズに進みますし、職場バレを気にする心配もなくなるでしょう。カードローンやキャッシングとは違い、クレジットカードであれば多くの人が普通に利用しているからです。